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【コラム】暦と季節のお話 〜お正月飾りの意味は?いつ飾るのが正解なの?〜

こんにちは、暦研究家のひさとみゆりかです。今回から新しく暦と季節のお話をさせていただくこととなりました。日本には細やかな季節の移り変わりを楽しむ文化があります。そこには意味や意図があり、私たち現代人が忘れがちな柔らかな時間が流れています。

すべて取り入れる必要はもちろんありませんが、少しでもみなさまの生活にそのような時間をたしなむ余白が生まれるといいなと考えています。

さて、初回の今回は【お正月】について。クリスマスに華々しくリースやツリーを飾るとその後すぐ迎えるお正月はなんとなく毎年あまり時間をかけてあげられない…、そんな方ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。

でもお正月の準備や飾りには、来年の幸運を願い導いていただく大切な意味があるのです。今日はそんなお話をしていきたいと思います。

お正月飾りにはいくつかの種類があります。これは地方によりその土地の文化が残っているものも多いので面白いのですが、まずは一般的な門松から。

門松はとても大切な【目印】です。なんの目印か、というとその年1年間をお守りいただく神様をお迎えする入口を表すもの。神様をお迎えする?と疑問に思うかもしれませんが、一年の始まりでもあるお正月、くわしくは11日の初日の出とともに、その年の神様である【歳神様(かみさま)】がいらっしゃるという考え方があり、その神様がお家やお店を回り、福を招いてくださるという言い伝えがあるのです。

そしてその神様は目印である門松があるところにいらっしゃるということなのです。

そのため門松は家やお店を外から見てわかる入口に飾ります。一年中葉が緑を保ち青々と枯れ落ちない松、かたくまっすぐに生命力の強い竹、年始にふさわしい華やかな梅などの縁起物が用いられます。

そして次にしめ縄。こちらも同じく神様をお迎えする目印として玄関に飾ります。しめ縄にはたくさんのアレンジがくわえられたものが売られていますよね。クリスマスリースとしめ縄を合わせた和洋折衷のものもあります。

これは私なりの考えですが、飾るしめ縄はご自身で気に入ったものであればアレンジは自由にしてよいと思います。これというルールにしばられず、まずは歳神様をお迎えするための気持ちであるということが大切で、好きなものを選んだり作ってみてください。(お花屋さんや最近ではワークショップも開催されていますね)

そして飾るものは自由にセレクトしてよいのですが、【日付】だけは少し注意して。

まずお正月の準備は1228日までにすませるのがよいのです。神様をお迎えするのに直前にバタバタと準備するのは失礼にあたります。さらに29日は二重苦の語呂合わせからひかえたほうがよいとされ、31日だと一夜飾りとして無礼にあたると言われます。

暦上でお正月は、1213日から準備のときとなりますので、今年は大掃除も早めに取り掛かりぜひお飾りを準備してみてください。

いかがでしたでしょうか。

お正月のお飾りは準備していなかったというかたも少なくないかもしれません。そんなかたも今年はぜひお気に入りのものを探し、飾ってみてください。

きっとその素敵なお飾りを歳神様が見つけてくださると思います。

ファイナンシャルプランナー兼暦鑑定士

ひさとみゆりか

新卒で証券会社に入社後、ご縁がありお寺や神社の資産運用にたずさわる。そのときに旧暦(こよみ)の見方、考え方を教わり、学びを深め、富裕層のクライアントなどへ暦のタイミングについて話せるようにまでなる。2016年暦でみるタイミングが吉となりファイナンシャルプランナー兼暦鑑定士として独立し、半年後に本を出版。2020年よりインスタグラムにて暦の発信をスタート。現在は暦と季節を大切にするサイト<暦と季節>をリリースし、日本古来から続く暦について伝えている。

暦と季節を大切にするサイト
https://koyomitokisetsu.com/

YouTube<九星気学に基づいた運勢についてお話しています>
https://www.youtube.com/channel/UCnZLwG1xhFco1SIllDmuUjQ

 

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