葉山時間

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【コラム】 #心地よい暮らしと、石けんと。 第6回 〜積極的休養のススメ〜

季節は移ろい、秋の涼しさ(陰の気)を感じられるようになると、わたしたち人も自然の一部であるのだということをあらためて思い出させられます。  

例えば、
陽の気(あたたかな季節)から
陰の気(涼しい季節)へ移ろうと
「活発に行動したい」という気持ちは自然と弱まり、
全てのことにゆったりペースが心地よく感じられてくること。  

それは、きっと植物たちにとっても同じことで、
春の芽吹き、夏の青々しい葉からやがて秋に実がなり、
冬には葉が枯れ落ちていく。  

表向きには、全ての生命活動を停止しているかのように見える佇まいだとしても、
内側では次にやってくる芽吹きへの準備として、
「積極的休養」をしているのだろうと思います。

人間もまた、自然の一部ということを思い出してみると、わたしたちも植物たちを見習って、陽の気から陰の気へと移り変わっていくこの季節の流れに逆らうことなく、ゆったりなペースへと、身をまかせてもいい気がするのです。  

いつもより、上質でたっぷりの睡眠をとる。  

もの悲しくなるような気持ちも、じっくりじっくり味わう。
外側ではなく、自分のうちがわをしっかり見つめる時間をとって。  

1秒たりとも休むことなく働いてくれている、
大切なからだからのメッセージを、無視せずに、
きちんと受け止めて「うんうん、そうなんだね」
と、認めてあげる。 

休養は充電です。  

わたしたちの充電を切らさないように、自分で自分を満たすこと。  

しっかり満たされた心とからだがあれば、たいていのことは自然に流れ、
好転していく気がするのです。

 

【プロフィール】

手作り石けん教室『soapmaking studio uguisu』主宰

なかやまちとせ

自身の肌の弱さと子どものアトピーをきっかけに石けん作りに興味を持ち、学び始める。2016年葉山町の自宅にて手作り石けん教室「soapmaking studio uguisu」を立ち上げ、現在はワークショップ、自宅でのプライベートレッスン、オンラインレッスン、体系的に石けん作りが学べるオリジナルカリキュラムなどを実施中。アート作品のような美しい石けんが並ぶインスタグラムも人気。

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