【コラム】#幸運を引き寄せる暦のおはなし第五回 暦からみるお月様のお話
- 2021.10.07
- コラム
暦からみるお月様のお話
こんにちは、ひさとみゆりかです。第5回目の「#幸運を引き寄せる暦のおはなし」となる今回は私が日頃、読み解いている旧暦とお月様のお話です。
私が日々発信をして読み解いている旧暦とは、明治維新の前まで日本で公的に使用されていたカレンダーです。この旧暦では月の満ち欠けをメインに日々を表す方法がとられていて、お月様は日々の生活に密接につながっていました。
今日はそんな旧暦とお月様についてお伝えします。
毎日の生活のなかで月の満ち欠けを意識することは、あまりないかもしれません。でもそれは目を向けたらすぐに日時がわかるスマホだったり、時計やカレンダーが当たり前にある時代だからでしょう。
では、スマホや時計がなかった時代に生きた人たちはどのように日時を知ったのでしょうか。
日本で現代のようなカレンダーができたのは推古天皇の時代、6世紀頃と言われています。当時中国で発明された暦法が日本に伝来し、徐々に生活になじんできました。
そのときから明治時代の始めまで、日本は旧暦と言われるものを使用してきました。これは別名太陰太陽暦つまり太陽とお月様が中心となったカレンダーで、新月から次の新月までを1ヵ月とします。
お月様の満ち欠けで日々をはかっていたので、もちろん今のように一分一秒正確に表すことはできませんが毎日の流れを月の存在によって知っていたのです。
そして旧暦では新月のことを【朔】、満月のことを【望】と表します。
この朔という漢字は【月が立つ】という由来からできており、立つとはスタートを意味します。つまり、新月から始まる1ヶ月のスタートを表現しているのです。
今でも月始めの1日を【ついたち】と呼びますね。それはここにルーツがあり、朔の【月立ち】が変化して【ついたち】となったそうです。
また満月を望、と表現するところも素敵ですよね。
今のようにネットやテレビ、そして電気がなかった時代、まん丸の明るいお月様は唯一無二のエンターテインメントであったのだろうなと考えています。
いまでも9月の十五夜はお月見の習慣がありますが、実は10月にも十三夜という文化があります。この十三夜もとても綺麗なお月様が見られるときで日本独自の文化です。古来はこの十三夜に秋の収穫、豊作に感謝をしお月見をしたそうです。(十五夜は中国から渡ってきた文化と言われています)
今年の十三夜は10月18日(月)。
満月とはピタリと重なりませんが、ぜひ空を見上げてみたり、毎日美味しいご飯が食べられることに感謝を伝えてみてくださいね。十五夜でお団子を食べられなかった方はこの日にリベンジしてもいいでしょう。
ちなみに今年十五夜を楽しんだ方は、ぜひ十三夜の時間も大切にしてみてください。昔の人は十五夜でお月見をしたら、十三夜も月をみないと縁起がよろしくない、と十五夜だけみることを片月見と言っていたそうです。
お天気の都合もあると思いますので、気張る必要はありませんがふと気づいたときに月光浴をしてみてくださいね。
いかがでしたでしょうか。
スマホや一ミリも乱れることのない時計は現代人に必要なものではありますが、ふとしたときにお月様を見上げてみてください。そしてぜひ、時や季節の移り変わりを感じてみてください。そこには自然と調和する柔らかい時間が流れています。
次回は、幸運を引き寄せるために季節の自然物を使おう。というテーマでお話しいたします。
ファイナンシャルプランナー兼暦鑑定士
ひさとみゆりか
新卒で証券会社に入社後、ご縁がありお寺や神社の資産運用にたずさわる。そのときに旧暦(こよみ)の見方、考え方を教わり、学びを深め、富裕層のクライアントなどへ暦のタイミングについて話せるようにまでなる。2016年暦でみるタイミングが吉となりファイナンシャルプランナー兼暦鑑定士として独立し、半年後に本を出版。2020年よりインスタグラムにて暦の発信をスタート。現在は暦と季節を大切にするサイト<暦と季節>をリリースし、日本古来から続く暦について伝えている。
暦と季節を大切にするサイト
https://koyomitokisetsu.com/
YouTube<九星気学に基づいた運勢についてお話しています>
https://www.youtube.com/channel/UCnZLwG1xhFco1SIllDmuUjQ