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#編集部ののんびり葉山だより 〜「金継ぎ」 直して使うという昔からある文化〜

「金継ぎ」 直して使うという昔からある文化

こんにちは。編集部の武藤です。

先日、お祝いでいただいたお気に入りの器にヒビが入ってしまい、ずっと気になっていた金継ぎをしてみたいなと調べてみました。

金継ぎとは、陶磁器が欠けたり割れたりした際、破損箇所を漆と金を使い直す伝統的な技法のことです。

かなり昔からあるようで、漆で直すのは発掘された縄文土器でもみられるそうです。金などの装飾がされるようになった室町時代以降、お茶の文化とともに発展していったとのこと。

金継ぎ。
知れば知るほど興味津々。ということで、さっそくお願いすることにしました。

「直す」ための説明を聞くと金は最後の仕上げで装飾に使うそうで、金ではなく、銀、漆、錫、真鍮などでもできるそうです。

今回は器の色と食事で使うことを考えて錫で「直し」をしてもらうことにしました。

「直し」には3ヶ月程度かかるそうで、汚れを落とし、ヤスリで角をとり接着面に生漆を塗り、拭き取り、欠けた大きさや種類によって(漆+○)で接着剤をつくり、固めて乾いたら余分な部分を削り、平にする。これを繰り返していきます。乾くのにも1、2週間を要したり、時間をたっぷり使って「直し」をしていくそうです。

自然とできてしまったヒビによって新たに生まれる模様。これを「景色」と呼ぶそう。

私の器はどんな景色ができているのだろう…、と出来上がりを待つのも楽しみのひとつになります。

器の直しが終わりました。と連絡をいただき、自宅に届いた器を手にした瞬間、「やっぱり直してよかった。素敵~!」と嬉しくなりました。

お気に入りの器でしたが、すーっと装飾されたラインがとても器に馴染んでいて、ギラギラしすぎないマットな錫の色合いもよく、ほかにはない自分だけの器になりました。

直して使うという昔からある文化、実用的技術であるとともに日本ならではの美しさを感じるアートでもあり、壊れたら捨てる、新しいものを買う。が日常になりつつある今、直して使うという選択は暮らしがより豊かになり、とても丁寧で贅沢なことだなと感じました。

これを機にモノを大切にする事など生活を見直したいなぁ、と思いました。

 

#編集部ののんびり葉山だより
日頃から、逗子、葉山や湘南エリアでの暮らしを楽しんでいる葉山時間編集部が、ランダムに日々の出来事や日常で見つけた葉山の情報などをお届けするコラム。その名のとおり、のんびり気味に(笑)。

 

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